旅の醍醐味の一つとして、なつかしいひととの再会がある。
かれらは、いま、およそ二億バキーム銀河年の歳月をへて、
ふたたび、邂逅を果たそうとしている。
かれらが連れ立ってゲコボの森を旅をしていたときとは、
ふたりとも、判別ができないほど形態を様変わりさせている。
いや、フタウにいたっては性別さえも異にしているではないか。
しかし、かれらには、かれらがかれらであることがすぐにわかる。
たとえ、姿かたちが原形をとどめないほど変容したとして、
フタウはフタウだし、フラトはフラト。
ふたりの「らしさ」はちっとも変わっていない。