あれは、ぼくがピテセヘトあそんでたときのことだったよ。

 

 

知ってるだろ。あの伝説の
ぼくのセヘトを盗みにやってきたんだ。

 



 

もー、びっくりしたよ。
まえから、ぼくは会ってみたいと思ってたんだ。
旅人のセヘトをかってに盗むようなやつ、ぼくは、ぜったい許せないからね。

でも、みんな口々にいうんだ。
「あの若者は、魔法のように美しく、私のセヘトを消し去った∙∙∙」
うっとり、ためいきまじりにね。

だから、ぼくは知りたかった。

どうやってぼくのピテたちを消すのか。

 

 

 


まず、この二つの数を、ぼくにつきつけたんだ。
ううん。それをこんなふうに広げた。

 

 

 

 

これからはじまるんだな、ってぼくは用心したよ。
そして、すごくワクワクした。

 

 

ぼくのからピテがねらわれてる。

いきなり天をゆびさした。

 

パパラマーヌ!

 

うん。そんなふうに唱えたように聴こえたよ。

パパラマーヌ
ぼくも知らないわけじゃない。
かけあわせて、マー呼吸継ぐ
たしかそうだったよね。

 

 

 

 

 

 

あっ! ぼくは、叫んじゃった。
。そうなんだ。ぼくのピテたちがあとかたもなく∙∙∙

 

 

しまった!
もう、べつのピテがねらわれてる。こんどはからだ!

また天をゆびさした。

 

パパラマーヌ!

 

 

 

ひゃっ。

 

 

なんてことだ!
ぼくのピテがまた消えた∙∙∙


びっくりしているぼくに、遠慮なんてしなかった。

気づくと、こんなことまで∙∙∙

 

 

 

 

ちくしょーっ!
ぼくは、くやしくなった。
だから、ギーを出した。

 

 

いいんだもん。ぼくはギーであそぶから。
へっちゃらな顔をするのはたいへんだった。

でも∙∙∙
でも、
こんどは、ぼくのギーをねらいはじめたんだ。

 

 

だいじょぶかな。だいじょうぶだよね。
でもまさか∙∙∙

 

 

 

ぼくののどは、つばでゴクッとなったよ。
でもなんで∙∙∙。なんでギーも消えちゃったの?

しょーがない。
ぼくは、おぼえたばかりのシャンセヘトを出すことにした。

 

 


このセヘト
ピテギーセヘトとはつくりの次元がちがう。いくらなんでも、シャンだったら、じぶんでじぶんのことを守れるにきまってる。

 

 


しばらく、なにも起きなかった。

じーっと、ぼくのセヘトを見つめているのが気になった。やっぱり、ねらってるんだ。

 

 

やめてッ!
ぼくは、そういったよ。
でもは、おかまいなしだった。

 

パパラマーヌ!

 

 

 

 

 

ぼくは泣きそうだった。
そして、すごくうれしかった。

ドキドキしているあいだにも、ぼくのシャンをどんどん盗っていく。

ああ。10から13シャン。かわいそうだけど、もうすぐおまえたちも消えちゃうんだよ。どこかもわからない世界に∙∙∙

 

 

セヘトンたちはへいきそうだった。
っていうか、よろこんでいるように見えた。

 

 


ほかのみんながいっちゃったところにいきたがってるみたい∙∙∙。

 

 

パパラマーヌ!

 

 

 

 

はあ。さよ〜なら〜∙∙∙
いや。だめだめ。返してよ。
ぼくのセヘトンだよッ!

ぼくはムキになって叫んでいた。
そしたら、

ちゃんと4つのセヘトンを返してくれた。

 

 

そして、それにアーのゆびでふれていく。

 

 

なにをする気?
うそでしょ∙∙∙

 

パパラマーヌ!

 

 

 

 

どっ、どっ、どっ、どーして???
ぼくは、わからなさすぎて、おどりたくなった。
〟が
いま、おどっている、あのヘンテコな踊りを。

 

 

 


あの、奇妙キテレツなステップには、きっと意味があるにちがいなかった。

そっか! ぼくになにかを伝えようとしているんだ…