ここでは新たな試みを行うことにする。
この2×2の超格子体を、いわゆる行列(matrix)として扱おうというのだ。破天荒なことを、と思われるやもしれない。しかしである。まだ詳らかにしらべてみたわけではないが、超格子体を行列と置き換えてみたとき、なにか奇妙なことが起きることはたしかなのだ。
まずは、おさらいをしておきたい。
この2×2の超格子体は周回(マーの呼吸)させると0に消失する。この消失現象はあらゆるn×nの超格子体について一般化される事実である。
さて、ここで行列の積という演算について思い出しておこう。
はじめて見る者には、多少、アクロバティックな演算に感じられよう。2×2の行列でこのややこしさなのであるからして、3×3の行列以降、自力でチクチク計算していたのでは埒があかない。無駄なカロリーを少しでも節約するためにも、下記のような計算サイトに頼ることを推奨したい。
https://keisan.casio.jp/exec/system/1308269580
以上の準備をした上で、わたしたちはまず次のような積を考えよう。
演算の結果、得られたのは、
わたしたちはこれを、2×2の行列ともみなすし、2×2の超格子体をもみなす。では、この新たな超格子体について周回(マーの呼吸)をとってみることにしよう。
ご覧の通りである。0消失を期待した方にはもうしわけない気がするが、これが事実である。わかっている。0消失現象は、わたしたちにとって希求すべきロマンである。わかっている。だから、失望するのは、いましばらく待っていただきたい。
さよう、わたしは以下の4つのパターンを探し当てた。
はたして、これは偶然なのか? わたしたちは、この問いを抱えたまま、3×3の超格子体へと進んでゆくこととする。