ここからは、3×3の超格子体を3×3の行列とみなし、さまざまなことを試みたい。
目下のわたしたちの関心事は、やはりこの周回消失現象。さて、3×3の超格子体は2×2の超格子体とくらべ、構造が一段と深化していると思われる。理由の一つとしては、周回消失が2連積においても起こるということ。
いや、じつのところ、3連積までもが可能だ。
まずはこれら奇妙な事実を脳細胞のすみずみにいたるまでしみわたらせていただきたい。その上で、わたしたちは行列の積という演算を用いて、新たな超格子体を得ることにする。
自らに自らをかけあわせる。それによって生み出されたのがこの超格子体。
直感で答えていただきたい。
この超格子体においても周回消失は起こりうるだろうか?
「起こりえる」か「起こりえない」かどちらかにベットしてほしい。また、「起こる」と答えた御仁には、1連、2連、3連積のどのレベルまで消失が可能かも推測してもらいたい。
結果は以下の動画に示されている。
どうだろう。1連、2連積における周回消失。自明に感じられるだろうか? これはけっして2×2の超格子体においては起こりえなかったことだ。
いや、話はここで終わらない。
つぎの3パターンもあわせて見てもらおう。
まったく同じ現象が起きている∙∙∙。
積の対象となる超格子体のセルの構成をアレンジしなおしても、1連、2連積における周回消失現象は引き継がれる。いずれの場合も3連消失は起こらない。消失力は積を行うことによって、オリジナルより一段、弱まるということだ。
さて、積の対象となる超格子体の内部セルの配置パターンはどのようなものであってもいいのか。もちろん、そんなことはない。ここまで見てきた積に関与する超格子体はすべてオリジナルの回転体と解釈することが可能だ。
では、上記のパターン以外に同様の現象は起こりえないのか?そうともいいきれない。いろいろしらべているうち、わたしたちは、つぎのようなケースにも遭遇するだろう。
これで尽くされただろうか? はたして、積の対象として選ばれる超格子体の条件とはどのようなものか?
さらなる探求が望まれるところである。