まずは、なんの先入観ももたずに、これを見ていただきたい。
超格子体(4×4)上に、突如として浮かびあがったたくさんの奇怪な紋様。数え上げれば、ぜんぶで24種ある。が、はたしてこれはなにか?
もちろん、ここまでわたしたちは相愛数の謎を追ってきたのだ。これらも相愛数となにか関係があるのであろう、と勘ぐられる者もおられよう。
たしかにこれらは相愛数といえる。イエローの格子は全48個。グリーンの格子も全48個。ちょうど同数。そして、これらは1乗総和から∞乗総和まで一致を見るという無限の相愛力をもつ48–48相愛数である。
腰を抜かされただろうか?
いや、これは驚くに値しない事実だ。なぜかは、この動画を見ていただくとわかる。
そう、同組12種の完全合体は、どちらも超格子体(4×4)の全格子×3となる。つまり、見た目からは判然とはしないが、どちらの組も同じ数たちから構成されているということだ。
では、同じ数たちをこのように分配して、なにか意味があるのか?
あせらないでほしい。たんなるお遊びでこのような章をもうけたわけではない。これから述べることは、あまりに重要なことであるので、諸君らにも十全に理解していただけるよう、入念に、慎重に進めてゆきたいと思っている。
そう、わたしたちはいま対峙しているのは、まぎれもなくバボアン構造。
どこかで聞いたような響きのある言葉であろう。わたしたちは過去に超格子体(3×3)におけるバボア構造の世界を散策した経験がある。
いってみれば、このバボア構造の超格子体(4×4)版がバボアン構造といって、とりあえずはさしつかえない。バボアが驚異の構造であったように、いや、それ以上にバボアン構造は驚異だ。
まずはこれら超格子体(4×4)に浮かび上がった各24個の数たちをじっくり観察してほしい。そう、気づかれた方も少なくないはずだ。
それぞれが有している格子の総和は、すべて34。
壮観、かつ圧巻、というよりほかない。
さて、わたしたちはこれから超格子体(4×4)のバボアン構造の森に深く分入ってゆくにあたって一つ一つの格子体に名をわりあてることにする。
いかにも無機的な命名だが許していただきたい。これから話がこみいってくることが予想されるので、簡便にできることは、できるだけ簡便にしたいと考えている。
さて、バボアンに出会ったばかりのわたしたちに全24種を同時に考察するのはしんどいので、ひとまずはこのA型にしぼって考察を進めてゆくことにしよう。
じつはこの12種、さらに小グループに分けることができる。
このような分割法にいかなる合理性があるというのか?
順を追って説明させていただきたい。まずは❶から見てゆこう。
どうだろう。
2乗総和がいずれも390。つまり、これらの4種は相愛力(❤︎❤︎)によってつながっていることがわかる。つぎに❷で起こっていることを見てみる。
こちらは2乗総和がいずれも358。
やはり相愛力(❤︎❤︎)により結束せられている。
さて、のこりの4種にあたる❸については、やや特殊な事情がある。
結論からいうと、これらは相愛力(❤︎❤︎)を有していない。
ところが、である。四つのうち、2つづつをペアリングすると、
これを見て、ハッとした者もいるだろう。
そうなのだ。いうまでもなく、これはマリス/タリス型。
わたしたちは、この型をまとうことによって格子数たちが相愛力(❤︎❤︎❤︎)を獲得することを知っている。
ペアリングによる相愛力(❤︎❤︎❤︎)の発現。
この観点を得ると、❶や❷についても再考を強いられる。
どういうことか?
驚くべきことに❶や❷においても以下のようなペアリングが図られるのである。
理由は以下の動画を見ていただければわかっていただけるはずだ。
そう、❶❷❸のいずれの小グループにおいても、そこには相愛力(❤︎❤︎❤︎)のちからが働いているのである。
バボアンのすざまじき構造の一端がこれで明らかとなった……。