いよいよもって手に負えなくなってきたバボアンではあるが、諸君らはついてきてくれているだろうか。さて、前章でわたしたちはバボアン構造のA型/B型における総積凝集をこころみた。
まぎれもなく、ここに生成されているのは12–12相愛数(❤︎❤︎)。
総積という演算の相愛構造への寄与が明らかとなった以上、この界隈をもうすこし丹念に逍遥してみようと思う。
さて、リサーチをかけてみたところ、驚くべきことに総積凝集による相愛力発現は上記に挙げた事例ばかりではないらしいのである。どういうことか。さっそくだが、これを観てほしい。
4–4相愛数(❤︎❤︎)である。12–12相愛数(❤︎❤︎)にくらべると、こちらのほうがずいぶんと扱いやすそうだ。
まず、気づくこと。それはこれら八つのバボアン小格子たちがいずれもA型に属しているということである。賢明なる諸君らの中には、即座にこう予想する者もいるだろう。「B型にもこれに対応する4–4相愛数(❤︎❤︎)の組が存在するにちがいない」と。
結論からいおう。
わたしも血なまこになってに探してみたが、おそらくそのようなものは存在していない……。
では、総積凝集による4–4相愛数(❤︎❤︎)はこれが唯一なのか?
いや、その予想もうらぎられることになる。
どういうことか?
A型とB型の混在を許せば、他に4–4相愛数(❤︎❤︎)のパターンは四種、その存在が確認されている。ここに一挙に公開しておきたい。
●バボアンA型B型混合:総積凝集系4–4相愛数(❤︎❤︎):パターン1
●バボアンA型B型混合:総積凝集系4–4相愛数(❤︎❤︎):パターン2
●バボアンA型B型混合:総積凝集系4–4相愛数(❤︎❤︎):パターン3
●バボアンA型B型混合:総積凝集系4–4相愛数(❤︎❤︎):パターン4
意外な顔合わせというべきか。その大半は構成にバランスを欠いているようにも見えなくもない。が、とにかくわたしたちは、A型/B型の混合チームを含め、計五種類の4–4相愛数(❤︎❤︎)の収集に成功した。
さて、この五つのパターンの中でも特筆すべきは、このⅠ型だ。
まず、これら8つのバボアン小格子たちの関係を示しておくと、
こうして眺めると、かれらを分配、差配しているのは美しい対称性であるといえる。あるいは、この事実をもとに、
各バボアン小格子の内部をこのように色分けし直し、各組ごとに合成すれば、
おわかりだろうか。
超格子体(4×4)のすべての16格子を網羅することが瞭然であろう。他のⅡ~Ⅴ型についておなじことをこころみても、こううまくはいかない。
他にもⅠ型が特殊な位置をもたされていることを示す事実がある。
前章でもとりあげた秘技一つずらしである。もちろん、一つずらしにこだわる必要はなく、二つでも三つでもお好きなようにずらしていただいてかまわない。Ⅰ型の相愛力はビクともしないはずである。では、秘技奇数チェンジはどうだろう。
これでⅠ型の完全性は十分に理解していただけたことと思う。Ⅱ~Ⅴ型については、このような格子数の入れ替えに対応できるほどの柔軟性はない。あしからず。