さて、ここまでバボアンといくつかの超格子体(4×4)との関係を見てきた。
最前述べてきたバボアンと好相性のこれらの超格子体は、たしかに稀少な存在たちである。が、相愛力の強さという観点から、さらに物凄い超格子体たちが多数存在していることも、このあたりで述べておかねばなるまい。
格子数がすべて1。あまりにシンプルすぎて考察に値しないと、いうこと勿れ。バボアンの構造を基本からおさえるためには、やはりこのような超格子体からスタートせねばなるまい。
いうまでもなく、この超格子体をバボアンのレイヤーで覆うと、いずれのブロック四数の総和は同数4となる。あるいは、各々の数(1)を2乗して総和をとってみても、
いや、2乗にこだわらず、何乗しても相愛力無限大は減衰することはない。また四数総積についても、
AグループとBグループは、やはり同じ数たちから構成されることになるので12–12相愛数は無限大。当たり前すぎて眠くなるような話だが、しばらく、おつきあい願いたい。つぎに取り上げるのは、
これはマリス1と呼ばれる超格子体であるが、この超格子体についてもバボアン構造を適用してみると、
AグループとBグループにおいて12個の合計は0+0+2+2+2+2+2+2+2+2+4+4=24。各格子たちを精査すると、
このように同じ格子数で構成されているものにうまく分類することができる。よって、マリス1がn乗総和のすべて、あるいは総積において相愛力無限大を実現することは明らかとなる。このことはマリス1の双対関係にあるとタリス1にもいえることだ。
これ以外にも無限の相愛力を発揮する格子体は数多くある。
これにバボアンを適用すると、
いずれのグループにおいても3と1が六つづつあらわれる。しかも各格子たちもうまい具合に内部構成が同一のもので分類されうる。
つまり、これらもまたn乗総和系、総積において相愛力無限大を実現する。あるいはまた、
このような格子体においても、
どうだろう。これは一目でわかるパターンだ。いずれのバボアン格子も0.0.1.1の数から構成されている。よってn乗総和系、総積において相愛力無限大が約束される。じつのところ、2色に等分されるあらゆる格子体において、このようなことがいいうるであろう。
では、このあたりで超格子体の構成を2色→4色に移行する。
もはや、ここでは各子数を数として扱わず、記号に代表させよう。a,b,c,dには好きな数を想定してもらってかまわない。このバーチカルラインをもった格子体にバボアンを適用すると、
わかるだろうか?
いずれの格子もa,b,c,dを一つづつひろっていることが。バボアンの配置の妙が、ここでは際立つかたちとなっている。このことはバーチカルラインのみならず、ホリゾンタルラインをもつ格子体についてもいいうる。
つまり、この二種の格子体についてもn乗総和系、総積において相愛力無限大。
さて、四色分割の格子体としてはこのようなものも考えられる。
バボアンの巧みな配置はこのような格子体にも本領を発揮するだろう。
今度は、一目見ただけではこれらが12–12相愛数を構成するか判然としないかもしない。が、整理整頓してみると、
このように本質的に同構成のブロックらによって、整然と分類されうるのである。
最後に、八色分割の格子体についても取り上げよう。
一瞬、二色分割と勘違いされたかもしれないが、格子におさめられた記号に注目されたい。上半分と下半分でおなじ数のならびがくりかえされている。
このような構成を持つ格子体についてもバボアンは情け容赦がない。これを見てくれたまえ。
なにが起きているか、わかりやすく分類しよう。
バボアンのこのオーガナイザーっぷりにには、舌を巻くばかりである。見てのとおり、AグループとBグループはバボアンを通して完全な拮抗関係となる。まとめよう。
他にも12–12相愛力(∞)を有する格子体パターンはいくつも見つかるだろう。それらのすべてをコンプするのは、むつかしいかも知れない。が、やるだけの価値はあると信ずる。健闘を祈っている。