ゲバールに内在している、これら3つの核子体。その驚異の2乗数生成力については、以下でお伝えしている通りだ。
今回はこの核子体のサイズ拡張に挑戦したい。できるのか? できるのである。さっそくこの二つの動画を見てもらおう。
●ゲボー核子体(3×3):1~3乗(マーの呼吸)の2乗数生成力
●ゲボー核子体(3×3):1~3乗(アーの呼吸)の2乗数生成力
どうだろう。このあと4乗以降も継続して2乗数が生成されつづけられることがたしかめられるのである。これをサイズアップされた核子体とみなすことに異論はないと思う。
さて、ゲバールの内部には核子体(2×2)は計3つ存在していた。あるいは核子体(3×3)も複数存在しているのでは? もっともな問いである。じっさい、もう一つ別の核子体がかくれている。どこか?
●ゲボー核子体(3×3)Ⅱ型:1~3乗(マーの呼吸)の2乗数生成力
●ゲボー核子体(3×3)Ⅱ型:1~3乗(アーの呼吸)の2乗数生成力
ちなみにゲバールの内部からとれる他の二つの格子(3×3)は核子体とはなりえないことは、それぞれの格子数の総和をとってみればすぐにわかる。
54は2乗数ではないことはあきらか。そう、ゲバールが所有できる核子体(3×3)はこの二つのみ。
では、もう一つの疑問。二つの核子体が生み出す2乗数の正体はなにか? 核子体(2×2)の場合においても見たように、そこにはきわめて美しい規則性が潜在している。核子体(UP)がその規則に用いる数はこの3数。
9数の累乗の数珠がどのような式に煮詰められるかというと、
だれがこの形を想像しえただろうか。かくも煮詰められてもなお、マーの呼吸はマーの呼吸を、アーの呼吸はアーの呼吸の形式を選んでいる。まっこと驚異である。
一方、核子体(DOWN)はどうだろう。同様に生成則を律する式の構造は変わらないが、用いられる3数を見つけるには注意が必要である。核子体を上部にスライドさせると、それらはすぐそこにある。
2と3と4。この三つを使って、おなじように生成式を記述すれば、
このような美しい形式を選ぶことができる能力。核子体が核子体と呼ばれるゆえんがここにある。おそらく、ここにはさらに拡張されるべき全景への萌芽がかいまみられる。そう、いつかわたしたちは、当然のことながらゲバールのサイズを無辺に拡張させてゆくことになろう。その際に、わたしたちは、この構造形式に再会するであろうことを予感するのである。
最後に前章で見た行列2乗体。今回の二つの核子体(3×3)についてもこころみたい。行列同士の積が、もとの行列の単純な整数倍になるか? ぜひ、その目でたしかめてみてほしい。
●ゲバール核子体(3×3)Ⅰ型:行列2乗体の構造
●ゲバール核子体(3×3)Ⅱ型:行列2乗体の構造