一つのゲボー体から得られるゲボー凝集体はじつにさまざまだ。わたしたちは前章で、ゲボー(4×4)体→ゲボー(2×2)凝集体への変換のいくつかのパターンをたしかめたのであった。
さて、格子体を凝集してサイズダウンする、ということを考える上で、わたしたちはもう一つの可能性を見過ごしてはいまいだろうか?
そう、ゲボー(4×4)体→ゲボー(3×3)凝集体への変換である。
ゲボー(4×4)体の内部で格子体(2×2)を巡回させると9つの位置がとれるのは興味深い事実である。さて、じつにうまい具合に、この9つのブロックによってゲボー(3×3)凝集体と思しきものが構成されうる、ということもあわせてお伝えしなければなるまい。
ここでは総和という演算を用いて凝集が行われている。そのようにして得られた9つの数をマーの呼吸で以下のような順で継いでゆくと2乗数になる。
呼吸法を変えて、アーの呼吸でもやってみよう。
奇しくも、ここでも2乗数が生成されている。いや、ここで見ている事実は、単なる偶然と断じることができない。なぜといって、この3×3の格子体の2乗数生成力はあらゆるn乗において発揮されつづけることが予想されるからである。
その一端をともにたしかめておきたい。まずはマーの呼吸から。
そしてアーの呼吸。
どうだろう。ご納得いただけたか? わたしたちはゲボー(3×3)凝集化に成功したと考えてさしつかえないのではあるまいか。
いや、早計かもしれない。さらにサーベイをつづけることにする。つぎにわたしたちは、このゲボー(4×4)体の3×3への凝集化を総和ではなく総積という演算を用いてこころみてみよう。やり方は+を×に置き換えるだけで、あとはおなじだ。
●1~3乗(マーの呼吸)による2乗数生成
●1~3乗(アーの呼吸)による2乗数生成
またしてもである。
はたして、これは二つ目のゲボー凝集体(3×3)なのであろうか? どちらにせよ、興味をそそられるオブジェクトであることにはちがいあるまい。次章でさらなる考察をくわえてみたい。