わたしたちは準–正負反転体における貴重な積表を手に入れた。見るからに均整がとれた構成であり、準–正負反転体の世界には、さらに美しい関係性が潜在していることを示唆しているかのようである。期待しよう。
さてと。
とりあえずこんなことをこころみてみてはどうだろうか。
積表に慣れるため、という意味もある。
注意すべきは、この表は青×赤の順にかけるということを前提に作成されたものだということだ。(行列の積はA×BはかならずしもB×Aではないことを思い出されたい)
その点に気をつけて、順に積表をもとに実行してゆくと、①×②×③×④は最終的に③型の構造を選ぶということがわかる。じっさいにやってみても、たしかに正しい。
かくも強力な積表である。
もっとためしてみたくなる。
これは①を最先頭に固定した場合における四つの準–正負反転体の行列積全パターン。結果として①型or③型のいずれかに落ち着いてしまうのであるが、これは偶然だろうか？
たとえそうだとしても、この事実はじつに奇妙な結論をもたらすであろう。積表の黄色の部分に注目してもらいたい。
ここには左から順番に①②③④がならんでいる。
なぜ、これが興味深いのか？
そう、わたしたちは主張しうることは①型をサンドウィッチのバンズとして①型以外をはさむと、そこで生成される格子体は、具である②③④の順序によらず、①型の構造を選ぶということである。
驚くべきことに、この現象は他の準–正負反転体においても起こりうる。
●準–正負反転体①②③④型：５連サンドの法：メイン②
●準–正負反転体①②③④型：５連サンドの法：メイン③
●準–正負反転体①②③④型：５連サンドの法：メイン④
これらの法則は円環という概念をつかって解釈しなおしてもよいだろう。
ⒶⒷⒸⒹには準–正負反転体①②③④をどのように配置しても可。
とにかく〝５〟連積をとるというのが肝である。
さらにふしぎなことではあるが、この円環５連積の法については、同一の準–正負反転体を配置してもそのまま成り立つのである。
ほんとうなのか？
準–正負反転体において、５連積と５乗がどのような関係にあるのか、じっくりとその目でたしかめてみてほしい。
●準–正負反転体①②③④型：５連５乗の法：メイン①
●準–正負反転体①②③④型：５連５乗の法：メイン②
●準–正負反転体①②③④型：５連５乗の法：メイン③
●準–正負反転体①②③④型：５連５乗の法：メイン④
どうだろう。
準–正負反転体にとって〝５〟という数は、どうやらマジックナンバーのようである。
