さて、アダマール行列(4×4)全768種の正負反転体❶~⓰型による分類大作戦もいよいよ大詰め。わたしたちの前に、最後のボスキャラともいえる6乗根体がその全貌をついにあらわにしたのだ。
計416体!!!!
多勢に無勢。気力がそがれる。
などと弱気になってはならない。
それこそ6乗根体の思うツボ。こちらもこちらなりに可能なかぎり対策しよう。
これまでわたしたちが用いてきたこの正負反転体❶~⓰型。
作業効率を上げるために、これらの裏をとった正負反転体⑰~㉜型もあわせて準備する。
つまり、この32種の構造をつかって6乗根体(-)(+)たちをグループ化しようという目論見である。文字通り裏技といってもよいだろう。
なぜ、そのようなことが可能であるかといえば、4乗根体を扱ったときにも述べたように、6乗根体にはそれぞれの世界の内に正負反転関係にあるものがペアで存在しているからである。
16人組→32人組にグループ構成数を倍増させる。
もし、変換さえうまくゆけば、理論上、グループ化作業スピードは2倍になるはずだ。
手順としてはこれまで通り。
まずは6乗根体(-)からやっつけてしまおう。
とりあえず、正負反転体❶~㉜型を関与させる格子体を一つ選ぶ。
いわゆる代表元というやつである。
これと正負反転体❶~㉜型とのアダマール積をとると、32種類の異なる変換格子体が得られる。
さて、ここで一つ注意点。このプロセスで入手される32個の変換格子体は、すべて6乗根体になるとはかぎらない。思い出してほしい。3乗根体を正負反転体❶~⓰型で変換した際、変換された格子体のうちに6乗根体世界に逃げこんでしまうものがあったことを。
どういうことか。正負反転体変換によるグループ化を図る場合は、異なるn乗根体世界を一つの世界としてとらえることが必要になってくるということである。※このことは4乗根体の分類をこころみたときにも、一度、確認している事項である。
それゆえ、6乗根体(-)の分類を実行してゆく際には、3乗根体の世界をも加味して考えなくてはならない。ちなみに正負反転体❶~⓰型により、すでに分類済みの3乗根体はこのようなものであった。
この〝済〟の捺されていない未分類格子体らが、6乗根体の正負反転体❶~㉜型の変換格子体により逐次、整理されてゆくことを期待したいところである。
前置き長い説もあるので、このあたりで取りかかることにしよう。
代表元と正負反転体❶~㉜型とのアダマール積の結果がこれである。
6乗根体とともに変換格子体にはチラホラ3乗根体(-)(+)がまじっている。
一つ一つ埋めてゆこう。
これで一つ目のグループが確定。
いい感じではないか。
では、未分類の6乗根体(-)から一つの代表元を選びなおし、
おなじように正負反転体❶~㉜型による変換をこころみる。
この二つ目のグループは、以下のように分布している。
重複なし。モレなし。
申し分ない結果だ。
では、三つ目のグループの特定へ。
代表元はこれにしよう。
準備はできた。
あとはなりゆきを見守るだけ。
新たな32個の変換格子体をゲット。
かれらにはそれぞれの世界で、それぞれに居場所がある。
完成に近づきつつある。
残る空席はあと32席。
ラスト。
代表元にはこれを選ぼう。
願わくば、四つ目のグループの32種の変換格子体が未済の32箇所にビタッとはまってほしい。いや、なるに決まってる。それくらいの気持ちで押し切りたい。
さあ、どうだろうか。
32種のピースを一つ一つ嵌めてゆくと、
ごらんあれ。
これにて完成である。