総勢768体というアダマール行列(4×4)たち。
これら一つ一つと、どう向き合えばよいのか。できれば、えこひいきはしたくない。うんざりした顔は見せたくない。全種、公平に考察の対象として扱ってやりたい。もちろん、その気持ちが大前提ではあるが、わたしたちの能力にも限りがある。
ということで、768種のアダマール行列(4×4)から、今回は選抜チームを編成することにした。このチームに参加できるアダマール行列は以下の64体である。
彼らが、何を基準に選ばれたのか?
さよう。これらはすべて対称行列である。
思い出してほしい。
対称行列は転置行列をとっても自身の構造を保つ。
ゆえに、このアダマール行列の条件は、
次のような置き換えが許される。
つまり、これら64体のアダマール行列においては
その2乗体はどれを選んでも共通のボディー。
いや、2乗体のみならず、2n乗体について、
このような拡張がなされるだろう。あるいは、行列A×単位行列=行列Aであることは約束されるであるから、上記は次のようにも表現しなおすことができる。
アダマール行列は数の世界における2と同一視できるということか?
なんとも奇妙なる主張である。