さて、前章では44❤︎❤︎❤︎ポジションらを〝平行移動という観点から分類をこころみた。

 

 

この章ではガラリと趣向を変えてみる。そう、ここでは思い切って倒立、つまり〝180回転という観点をもちこむことにする。

どういうことか?
まずは正則を見ていただきたい。

 

 

わかるだろうか。このについては〝180回転変換しても、元のかたちと見た目的にまったく区別がつかない、というきわめて強い性質を持っている。

さすがはマリス/タリス
さすがは正則の位置を占めるだけのことはある、と手放しで褒めそやしたくなるが、じつは非正則にも同様の性質を有しているものがいる。しかも。どうだろう。諸君らに探し当てることができるだろうか。

 

 

その通り。
一つは孤高❺型

 

 

そして、いま一つは、

 

と、ごらんのとおり、これら二つは180回転変換に対して不変の構造を有している。

 

 

では、これ以外の❶❷❸❹❼❽型は180回転変換させるとどうなるか
そう、ちょっと面白いことが起こるのである。

 

 

なにが起こっていたか。
さよう、非正則の中には180回転変換ペアというべきものが、存在している。

 

どうだろう。〝平行移動変換→〝180回転変換と操作を変えることによって、わたしたちはまた異なる仕方で非正則を分類しなおすことができるというわけである

 

 

さて、これをもってこの章をしめくくりたいところであるが、非正則180回転変換ペアについてはちょっと気にかかることがあるので、そのことについても述べておきたい。

 

 

たとえば、この❸型と❹型のペアを例にとろう。
このうちの一つの❹型を180回転変換する。

すると、わたしたちはこのような変換格子体を得ることができる。
これと❸型を足し合わせると、

格子数はすべて17で統一される。それゆえ、この44❤︎❤︎❤︎ポジションが有するMAXにまで高められることになる。

あるいは、❸型と180回転❹型のをとれば、

奇妙に思えるかもしれないが、このような操作を経ても、

❤︎❤︎❤︎はキープされる。いや、これらの事実は自明であるのでさして騒ぎ立てることもない。わたしの気にかかっていることはそのようなことではない。不思議現象は二つの格子体のをとることによって起こるのだ!!


このの定義に従って、❸型と180回転❹型のをとってみると、

44❤︎❤︎❤︎ポジションに注目してほしい。

 

 

それぞれの総和は一致総和以降は一致しないので、に換算すると❤︎どまりなのであるが、それでもこのような次元共鳴はすこしも自明なことのように思えない。

これに類する現象は他の180回転変換ペアたちの間にも見出されるようである
❶型と❷型でやってみよう。

一つをこのように180回転変換して、二つの格子体のをとる

ピンクブルーと格子数の総和はそれぞれこうなる。

 

 

❼型と❽型のペアの間でも、

 

いや、あるいは、ここで取り上げなかったこれらの一匹狼系についても、

 

 

自らを複製しペアを図るとする。

 

 

これらのの結果、ブルーピンク領域総和共鳴するか。どうか、その手でたしかめてみてほしい少なくとも180回転という操作が、まったくもって侮れない操作であることは痛感していただけることと思う。

次章では、44❤︎❤︎❤︎ポジションにおける、まったく別様の仕方での180回転変換をこころみたいと考えている。そう、対称時計盤(16)の再登板である。