さて、この章では、4–4相愛数❤︎❤︎❤︎たちの相愛力が、互いにペア化、トリオ化を図ることによりUPされうるという驚くべき事実についてお話をさせていただきたい。
まずは、この4–4相愛数の相関関係をしっかり頭に入れたうえで、正則型の相愛力からチェックしてゆくことにしよう。
相愛力が❤︎❤︎❤︎であるということは、裏を返せば4乗総和以降は一致しないということである。同じことは非正則型8種についてもいえる
。
ここでは、それぞれの4乗総和数がどのような数になっているかが強調されているが、一つ一つをよく見つめてみてほしい。どれ一つとして同じ数はあらわれない、ということに気づくだろう。
だが、しかし、である。
各々の4乗総和〝差分〟数となるとどうだろう。
なにをいいたいのか?
とりあえず、正則型でやってみよう。
ピンク四格子数の4乗総和から、ブルー四格子数の4乗総和を差し引く。すると1440という数があらわれる。非正則型ではどうか。
おや!?
なにか目覚ましいことが起きているような雰囲気……。
さよう。
1440という数にくわえ、-720という数が頻出している。
この理由はまったくもって不明であるが、少なくとも、4乗総和〝差分〟数はどうやら180度回転変換ペアたち同士で共有されているらしいと見てとることができるのである。
この事実が意味することは甚大である。
どうしてか。さっそくだが、これを見てほしい。
●非正則型180度回転変換ペア❶-❷による8–8相愛数❤︎❤︎❤︎❤︎の生成
どうだろう。二つの4–4相愛数❤︎❤︎❤︎が一つに合わさることによって❤︎を一つふやすという実に驚くべき光景がそこには繰りひろげられていた。
いや、かれらばかりではない。
同様のことはその他の180度回転変換ペアたちにも可能だ。
●非正則型180度回転変換ペア❸-❹による8–8相愛数❤︎❤︎❤︎❤︎の生成
●非正則型180度回転変換ペア❼-❽による8–8相愛数❤︎❤︎❤︎❤︎の生成
各々の4–4相愛数たちは、一ど、解体され自らのアイデンティティを失うという犠牲を払うものの、互いの格子をすべて差し出すことによって相愛力1UPという果実を受け取る。なんとも示唆に富んでいる。しばし、わたしたちは代数的世界に居るという事実を失念し、ほとんど寓話的世界観にさまよいこんでしまったのではないか、という疑念さえ抱く。
もう一つ忘れてなならないことがある。
そう、正則型の存在である。
なにがいいたいか、わかるだろうか?
これら三つの4乗総和〝差分〟数は、いずれも同じ。ということは、❶-❷のペアを正則型-❶というように入れ換えても、
この通り、相愛力は見事に1UP!!!!
あるいは、正則型-❷のペアリングでも、8–8相愛数❤︎❤︎❤︎❤︎の生成が約束されるだろう。
とてつもない話であるが、まだ章をしめくくるわけにはいかない。かれらがなしうるパワーアップは、この程度では終わらない。上記のペアリングがさらに高次の世界でどのように働くかを示そう。
5乗総和〝差分〟数。
それが正負反転一致の関係にあるという世にも奇妙すぎる事実。つまり、二つのペア間で次のような恒等式が記述されうるということ。
なにか大ごとが起こりそうな予感。
なりゆきを注意深く見守られたい。
この等式が意味するところはこうだ。
ピンクの組とブルーの組は1~5乗総和が一致。
わたしたちが目にしているのは、まぎれもなく16–16相愛数❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎。
また、ここにあらわれる数は1~16の連続する自然数を網羅しているので、この事実をもとに<1~16>完全相愛数左右対称陣を構成することも可能である。
※このような完全相愛数左右対称陣は他にも多数、見つかっているのでぜひチェックしてみてほしい。
さて、これで相愛力は当初の❤︎❤︎❤︎から2レベルUPした。
もうこれでイナフだ、と諸君らは満腹していることと思う。
が、最後にとっておきのデザートが用意されている。
サーブしてくれるのは、この四つの4–4相愛数❤︎❤︎❤︎たち。
かれらがなすことは、正則型や非正則❶型❷型とくらべ、けっしてひけをとることはない。いや、それどころか……
もはや言葉もない。
結局、相愛力は❤︎❤︎❤︎→❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎と倍になってしまった、というわけである。
あるいはこの結果から、わたしたちはさらにパワーアップした<1~16>完全相愛数左右対称陣を構成することもできるだろう。
それにしてもなぜ、4–4相愛数❤︎❤︎❤︎たちが、かくも互いに協働しあいたがり、合一への意志を持っているかのように見えるのか。
それこそが解かねばならない謎なのであろう。