さて、わたしたちは前章で相愛数から相愛数を生み出す奇妙なメカニズムを目の当たりにした。
はたして回転積/反転回転積とはいったいどのようなものであったか。一通り、おさらいしておこう。今回とりあげるのはこの4–4相愛数(❤︎❤︎❤︎)。
前章でとりあげた4–4相愛数とは系が異なり、結果がどうなるか少々不安だがともかくやってみよう。まずはこれらを円環化する。
とりあえず、ブルーの円環を固定し、ピンクの円環を回転させることにする。
これで四つの合成円環が生成された。わたしたちはこれらをもとに四つ組の数を二種類収穫することができる。まずはアーの呼吸を用いることにしよう。
もう一組はマーの呼吸を使うことにより、
さて、ひととおり数が出揃ったところで、こんどはピンクの円環を左右反転(裏返し)する。
これからやることも、先とまったく同じ操作。
このように各々の回転積をとり、それら生成された合成円環上の4つの数をアーの呼吸で継ぐと、
このように4つの数が得られ、あるいはマーの呼吸で継げば、
正負の混在した四つの数が得られる。いったいこのような数たちを集めてなにがしたいのか。思い出していただきたい。そう、いままさにわたしたちは二組の4–4相愛数(❤︎❤︎❤︎)を入手したのである。
さらに、これらの4–4相愛数を組み合わせることにより、相愛力を❤︎❤︎❤︎❤︎にUPさせた8–8相愛数に転じることもできる。
どうだろう。ここでも回転積/反転回転積の威力をまざまざと見せつけらてしまったわけだ。「はたしてこの力の源は?」「なぜ回転にこのような力が与えられているのか?」と問われたところで、わたしたちはそろって頭を抱えこむしかない。
まあ、理由などどうでもいい。という態度を採用しよう。とにかく回転積/反転回転積というとびっきり有用な道具を手に入れたのだ。これを使って思いっきり遊んでやろう、というのが今回の主旨である。
さてと。
手はじめに、こんなこころみはどうだろう。
これらを4–4相愛数とみなしてよいのかはわからない。同じ四数から構成されているのだから、n乗総和は等しくなることは自明であり、その意味では相愛力は無限大といってもいい。
とにかくこのシンプルきわまりない二つの円環が回転積/反転回転積というプロセスを経てなにを生み出すか、わたしにはひじょうに興味がある。
というわけでやってみた結果がこれである。なにが起こっているか、そしてなにが起こっていないのか、しっかりとその目でたしかめてみてほしい。
●(1.2.3.4)–(1.2.3.4)の回転積/反転回転積(アーの呼吸)
●(1.2.3.4)–(1.2.3.4)の回転積/反転回転積(マーの呼吸)
意外だったろうか?
ここでもやはり4–4相愛数が生成されるということに、正直、わたしは戸惑っている。が、相愛力はワンランクダウンして❤︎❤︎。いや、それでもたいしたものだ。
ここはひとつアーの呼吸に注目しよう。
これで四つの数を入手。一方の円環を左右反転させ、おなじことをやる。
さて、わたしたちはここで得た一揃いの数から、ふたたび円環を構成することができる。
こんどは、これら二つの円環で回転/反転回転積をこころみたい。なにが起こるだろうか?
これまた奇妙なことが起こってしまった。ここで生成される円環の数の構成は両者まったく同じ。
つまり、もともとの(1.2.3.4)-(1.2.3.4)という同構成の円環たちが有していた無限大相愛力がここで回復されているという事実。一つの周期性のあらわれと見てもよいだろう。
ちなみにこの円環四数の総和は、
このように、スカッとくる数になっている。いや、見た目に惑わされて満足してはならない。ここで本質的に重要なのは、この数が100の2乗数になっているということ。あるいは、これらの数をマーの呼吸で継いでも、
このような2乗数生成力は、回転/反転回転積(マーの呼吸)により生成されうるもう一組の円環についてもたしかめられることである。
どうだ。見事な整合性である。さて、これら数々の奇怪ともいえる現象は、もともとわたしたちが選んだ二つの円環のかたちに依存しているものと思ってはいやしまいか。
そもそも、これら二つの円環は同構成なので、合成というプロセスを経ても、相愛力が一部保存されるのだろう、と。が、そうともいいきれない事実がある。なにか? これを見てほしい。
見てのとおり、この二つの円環は相愛数という関係にはない。なので、これらを回転/反転回転積をつかって合成したとしても、そこに相愛力が生じるというのは考えにくい。ところが、である。
●(1.2.3.4)–(2.3.4.5)の回転積/反転回転積(アーの呼吸)
●(1.2.3.4)–(2.3.4.5)の回転積/反転回転積(マーの呼吸)
アーとマー。どちらの呼吸によっても4–4相愛数(❤︎❤︎)が生成。これはわたしたちの直感を裏切る事実ではなるまいか。またつけくわえると、これらの合成円環の間では、つぎのような力もはたらいていることも見逃せない。
2連積(アーの呼吸)連結共鳴。もともとの(1.2.3.4)-(2.3.4.5)には備わっていなかったはずの力が回転/反転回転積という操作を経由することによって獲得されている。いや、じっさい、オリジナルの円環の構成はまったく問わないのだ。
ためしにa~hにお好みの数を入れて、回転/反転回転積をこころみてほしい。きっとわたしたちはそこに4–4相愛数(❤︎❤︎)の生成を見ることになるはずだ。