まずは、先々の章でさらりと通り過ぎたこの事実を見つめなおすことからはじめたい。
どうやら、ゆゆしきことが起こっていたことにいまさらながら気づかされた次第である。注目すべきは、
ご覧のとおり、各4乗数の総和はバラけきっているが、
上記の等式を構成する格子のペアを入れ替えてやると、
たんに表現の仕方を違えただけと思われるかもしれないが、この等式の意味するところは大きい。いったいここでわたしたちはなにを見ているのか?
24–24相愛数と見るか、重複部分をとりのぞき16–16相愛数と見るかは自由である。が、肝心なことは、なんと1~4乗までの総和が完全に一致しているという事実。そう、これはわたしたちが初めて出会う相愛力(強度:レベル4)の相愛数である。
すばらしい!!!!
手放しで喜びたいところだが、ちょっと気にかかるところがある。構成数がいくつか同じグループ内で重複している。
これはあまり美しくない。個人的にはそう思うのである。このような重複部分をとりのぞくために、「ずらし」のテクニックを使わない手はない。どうするのか?
なぜ、このような手法が有効なのかはわからない。が、このような「ずらし」を行っても、相愛力(レベル4)は維持されつづけるようなのである。
めでたしめでたし。これで重複数のない16–16相愛数を得ることができた。
と思いきや、こんどは左辺と右辺の間に重複があることに気づいてしまった。
この重複部分を相殺すると、この等式の本質は12–12相愛数(強度:レベル4)であったことが判明する。
ならば純粋な16–16相愛数(強度:レベル4)をつくるにはどうすればよいか? ずらし方にさらに工夫をくわえるよりほかはない。たとえばこんなふうにすれば、
これで文句なし、重複なしの16–16相愛数(強度:レベル4)をゲットできた。
これを6×10の格子の中で見たら、
かくも美しい位置関係。左右対称。上下反転対称。その配置の妙に目も心を奪われる。いや、わたしたちはもっと目を凝らして、この形式を見つめる必要がある。ここにはわたしたちがよく見知っているあの構造が隠れているではないか……。
わたし自身まだ半信半疑だが、心を整理してから次章で思うところを述べたい。