忘れてはならない。マタリオンの2乗数生成力の礎となっているのは、この二つの格子体。
その見た目から、わたしたちは、この二つをなんとなくバカにしているフシがある。こんなものは考察の対象としてはいささか物足りない、どうせたいした代物ではないだろう、とかなんとか…。
が、この単純な見かけは、カモフラージュと考えてよい。この章では、マリリオンとタリリオンの表層の奥にある構造の核心にぐっと迫ってゆきたい。
まず、この二つの格子体の縦横に走る2乗数生成力を見てみよう。
どうだろう。第一印象としては、超絶凄い、とはいえないが、なかなか侮れない、といったところ。ちなみに二つの格子体のベースとなるそれぞれの四数、
これらの格子数たちの関係性を示すならば、
というようなものが指摘されるだろう。そう、マリリオンとタリリオンもまた2乗数という概念でつながっているようである。
つぎに興味深い事実としてバボア構造を取り上げる。
マリリオンとタリリオンをこれら3×3のバボア構造を通して眺めるとき、じつに意外な光景があらわれる。マリリオンを例にとって話そう。
マリリオンから、どこでも好きな場所でよい。3×3の格子を切り取ってみよう。
これに6種のバボア構造を透過させてみると、
どうだろう。いずれのバボアにおいても、選ばれる3数は、うまい具合にまったく同一(5.13.21)。同様のことはタリリオンについてもいえることである。
こんどは、この右下隅を選び、
6種のバボアを透過してみる。
どうだろう。16,18,20という数が、じつにうまい具合にばらけている。マリリオン/タリリオンとバボア構造との、この相性の良さはなにを意味するのだろうか? おそらく合成体であるマタリオンにもこの構造が引き継がれていると予想される。後の章で詳しく探査してみたい。
もう一つ。
マリリオン/タリリオンのマリス/タリス構造。
こちらもバボア構造のときとおなじように、それぞれの組を構成する数は同一となる。つまりここでは1~∞乗次元にわたる最強の8–8相愛力が働いているというわけだ。そして、この相愛力の一部は、合成体のマタリオンにも継承されていることは前の章でも見たとおりである。
さて、ここで新たな試みに転じる。双方、おなじ数のメンバーから構成されているのだ。総和が等しくなるのであれば、総積だって等しくなる。
当然すぎる主張に首をかしげておいでだろう。が、この事実を合成体であるマタリオンに適用させてみるとどうなるだろう。
このマタリオンをマリス/タリス構造に二分すると、
じっくり見つめてほしい。二つの組に分けられた数の構成員たちは、それぞれ別人。おなじ数は一つとしてまじってない。
このことを踏まえた上で、あなたがたに問いたい。二つの組で、それぞれ総積をとってみた場合、それらはどのような数になるか、あらかじめ予想できるだろうか?
答えは以下の動画にある。そこにおさめられている事実がどの程度自明なのか、あらためてみずからに問い直してほしい。