〝マテサンドの法〟
わたしたちは、その妙味に舌鼓をうった。
いや、マテ完(マー)のみならず、このようにマテ完(アー)においても同形式の法が記述できることを知れば、その旨味はさらに増すだろう。
バンズはマテ完(アー)とマテ完(マー)の2種類。
中身の具材(格子体)は、あなたの選び方次第で無限に存在する。
いや、ここで吉報を告げたい。
じつのところ、マテサンドにおけるバンズにも無限の品揃えが用意されているのである。
どういうことか。
〝マテオン完全体〟は拡張可能な形式であるということである。
どういうことか。
ついにマテオロスの存在を世に知らしめるときが来た、ということだ。
どいうことか。
そう、これがマテオロスである。
aには、お好みの数を入れてよいということである。
もし、aに1を選ぶのであれば、
わたしたちはそこにマテ完(アー)を見ることになる。
が、これでは内部構造の変化に乏しいので、a=2の場合を見ることにしよう。
完成である。
いたって簡単であろう。
ここで気になっている者もいるだろう。なぜ、あえて〝基準型〟と謳われているのだ、と。あたかも、これでは〝基準型〟でないものも存在しているかのようではないか?
そのとおり。〝基準型〟に対応しているのはマテ完(アー)。そしてマテ完(マー)に対応するのがマテオロス反転型と呼ばれるものである。
つまり、これまでわたしたちが見てきたマテ完(マー)は、マテオロスという拡張体の観点からとらえると、
とまあ、このように解釈できるというわけだ。もちろん、多くの者たちは、いまだマテオロスなる新参者に半信半疑の目をさしむけていることにちがいない。というわけで、新たに手にしたマテオロス二体について、ほんのこてしらべ。プレーン超格子体と関与させてみるとどうなるかを見てみよう。
●マテオロス基準❶型(a=2)とプレーン超格子体
●マテオロス反転❹型(a=2)とプレーン超格子体
どうだろう。プレーン超格子体は構造上、マテオロスに呑みこまれ、いずれにおいても最終的にはマテオロス構造へと再構成せられていることが観察される。
あるいは、いま見ていることはプレーン超格子体の2乗体をマテオロスで両側からはさみこむ〝マテサンドの法〟の適用と解釈もされよう。ならば、わたしたちはなにも2乗体などという形式にこだわる理由などどこにもないことに気づくにいたり、
●マテオロス基準❶型(a=2)によるプレーン超格子体のマテサンド
●マテオロス反転❹型(a=2)によるプレーン超格子体のマテサンド
さよう。このようにしてもマテサンドの法は成立。さよう。法の適用範囲は一挙に広げられた。が、それでもなお壮大な全景の断片を見ているにすぎない。どういうことか? さしあたっては、この累乗の法からはじめるがよかろう。
累乗の法。n乗しても、自らの基本構造を損なうことがない。このような性質はマテ完にのみ付与された特権と思われてきたが、けっしてそうでないことがこの章で明らかとなるだろう。
ごらんのとおり、マテオロス二体もこの法に従う。が、これは手始めにすぎない。というのも反転型には他にもさまざまなバリエーションが存在していると考えられるからだ。
ご存知、これはマリス/タリス型二分割。
もし、このような内部構成で正負の反転を行った場合、累乗の法はどうなるか?
●マテオロス反転❷型(a=2)の2乗体の構造
どうだろう。
ここでも構造の不変性がたしかめられる。
さて、マリス/タリス型以外にも、わたしたちにお馴染みの格子体(4×4)二分割法としては、
チェック柄分割。
こんなのもあった。
まさかと思われるだろうか?
累乗の法。ためしてみたい。
●マテオロス反転❸型(a=2)の2乗体の構造
あまりにうまくいくので、諸君らの中にはどのように二分しても累乗の法は成立するのではないかと疑う者もいるかもしれないが、そんなことはない。
たった一つの格子をずらしただけで法は成立しなくなる。
では、累乗の法を満足させるのは、この四種か?
気づくことは、これらはいずれも90×n度回転において、自らの基本構造を保つという形式が見てとれる。(ちなみにピンクとブルーの正負は交換可能だ。ブルーを負数、ピンクを正数としてもかまわない)
いや、じつのところ他にもマテオロスの反転型に数えられるものは多数ある。たとえば、この左半体/右半体分割、上半体/下半体分割と呼ばれる形式、
●マテオロス反転❺型❻型(a=2)の2乗体の構造
あるいは、ピンク格子の全体をこのようにずらして、
●マテオロス反転❼型❽型(a=2)の2乗体の構造
あるいは、ピンク格子のかたまりを分割し、このように引き離す。
●マテオロス反転❾型❿型(a=2)の2乗体の構造
またあるいは、ピンク格子の半分をこのようにずらしても、
●マテオロス反転⓫型⓬型(a=2)の2乗体の構造
他にも、いろいろとずらし方の可能性を模索すれば、
こんなのや、
こんなのも法に従う形式であることが明らかとなる。
●マテオロス反転⓭型⓮型(a=2)の2乗体の構造
●マテオロス反転⓯型⓰型(a=2)の2乗体の構造
どうだろう。
ぬかりなく探してみたつもりだが、これで尽くされたかどうかは定かではない。
ここは厳格な諸君らの眼力にも大いに期待したいところである。
格子体(4×4)の2分割法としては以下の情報を参考にしてみてほしい。