前章でわたしたちが見出した八つの共鳴数。
これら八数の背景には単純な整数比があり、それゆえにさまざまな関係性を見出すことができる。
このようなものはまだまだ初級的であるが、各共鳴数を建材とみなして伽藍のごとく超絶上級者向けな恒等式を構築するも、また楽しきことである。
が、ここで一つ、摩訶不思議なお話をせねばならない。八つの共鳴数が、美しい調和をもって四つのグループを形成するという話である。
八つの数を四つのグループに配するということは、たとえば、二つを一組にすることと思われるかも知れない。総和共鳴という観点から、これらのペアリングをどのようにがんばっても、
これが限界である。いや、別に総和共鳴にこだわらなくてもいい。これは美しいだろう、と説得できる根拠さえあれば、八つの共鳴数をどのように分配するも自由だ。
そう、事はそれほど簡単ではなく、それは通常の思考過程からはとうてい思いつきようもない分配法である。まず、わたしたちは共鳴数のうち二種について複製を要する。
わかるだろうか。
51と68が分身を行なっている。そして、このように計12個になった上で、
共鳴数たちは、それぞれ四つのグループに配分されてゆく。なぜ、このような分配が合理的なのか、きっと諸君らは首をかしげていることだろう。ためしに、各グループごとに総和をとってみても、
てんでバラバラ。まあ、待ってくれたまえ。先にも述べたように、話は諸君らが思い描いているほど単純ではないのである。というのも、かれら共鳴数たちは、その秘密をあばかれぬよう暗号となる数を隠しているのだ。
そう、グループ化を完成させるためには、もう一つの数、キーナンバーともいうべき第四の数が必要だ。さっそくだが、グループ❶から見ていただきたい。
2乗数総和による2乗数の生成。
が、気づいてもらいたいのは、ここで重要な役割を果たすキーナンバー221である。
この鍵となる数もまた相愛四数同士の混合積で生成されていることに注目されたい。そして使われている連結法はマーの呼吸でなく、アーの呼吸。ここが、ポイントであり、共鳴数たちの巧妙なところである。
なにをいってるかわからない?
ならば、グループ❷へと移ろう。この領域で何が起こっているのか、しだいに見えてくることと思う。
ここでも2乗数が生成されているが、そればかりでない。生成される数は、グループ❶が成す数とまったく同一。
この際、用いられるキーナンバーは、
やはり相愛四数混合積連結(アーの呼吸)により造作された数だ。グループ❸はどうか?
またしても374×374という数が生成されている。
そして、ここでのキーナンバーは、
ここまでくるとグループ❹でもなにが起こりうるか、容易に想像がつくことと思う。
四つのグループが隠し持っているキーナンバーはそれぞれ異なる。が、それらが相愛四数の混合積総和によりつくられるという点では共通している。
ちなみに、ここでわたしたちがいくども目にしている374という数は、相愛四数における2乗数総和である。それゆえ、❶~❹の数を結びつけていたものは、
どうだろう。
うまくできすぎた話だとは思わなないだろうか?