さて、前章でわたしたちはプレーン超格子体(6×6)というものを扱った。
超格子体というのはサイズが大きくなればなるほど、飛躍的に構造を複雑化してゆく。この変哲もないアピアランスの超格子体には信じがたいほど緻密で整合的な構造が重層的にたたみこまれている。
よい機会なので、いま少しこの場を借りて、このオブジェクトの考察をしてみたい。おぼえているだろうか、バボアのブロック格子交換。
●超格子体(3×3):ババラ-鏡像ババラのブロック格子交換:小周回(総和・総積)大周回(アーの呼吸)共鳴
●超格子体(3×3):ボボラ-鏡像ボボラのブロック格子交換:小周回(総和・総積)大周回(アーの呼吸)共鳴
●超格子体(3×3):ポポラ-鏡像ポポラのブロック格子交換:小周回(総和・総積)大周回(アーの呼吸)共鳴
ここで見ている現象に拡張性があるか、わたしたちはプレーン超格子体(6×6)の四分割ブロックにおいてたしかめてみたいという気にかられている。
もし、これらブロックを介しても、総和/総積共鳴が起きていれば、それはさらに美しい結果として、バボアの名とともにわれらの心にとどめおかれることになるだろう。大いに期待したいところだ。
●超格子体(6×6):ババラ-鏡像ババラのブロック格子交換:小周回(総和・総積)大周回(アーの呼吸)共鳴
●超格子体(6×6):ボボラ-鏡像ボボラのブロック格子交換:小周回(総和・総積)大周回(アーの呼吸)共鳴
●超格子体(6×6):ポポラ-鏡像ポポラのブロック格子交換:小周回(総和・総積)大周回(アーの呼吸)共鳴
案ずる必要はなかった。ここでも共鳴のメカニズムはみじんの狂いもなく稼働しているようだ。さて、三つの動画を通してわたしたちが出会ったのは、プレーン超格子体(6×6)の中の3種のパターン。
それぞれ名前を冠したのは、プレーン超格子体(6×6)の構造を探る上で、きわめて重要性が高いと思われるからである。なぜ、そのようなことがいえるのか。そう、わたしたちがいま見ているのは、まぎれもなく12–12相愛数なのである。これを見てほしい。
●超格子体(6×6)の中の12–12相愛数:ババロス/ババリス
相愛力のレベルは3。それぞれの組に重複している数はあるものの、強力にひきあっている事実の方に注目すべきだろう。ほかの2種についても見てみよう。
●超格子体(6×6)の中の12–12相愛数:ボボリス/ボボトス
●超格子体(6×6)の中の12–12相愛数:ポポリス/ポポトス
1〜3乗までの総和が完全一致。この気持ちよさは、味わったひとにしかわからない。ちなみに4乗次元でも、一致は起こらないまでも稀有な現象が起こっていることも付記しておきたい。
わかるだろうか、この等式の意味。各格子数を4乗してペア同士の差分をとる。このときババロス/ババリス=ボボトス/ボボリス+ポポトス/ポポリスという美しい関係が成り立つ。「その理由は?」と問われても首をかしげるばかりだが、とにかくそうなのだ。たしかめてみてほしい。
ともかく。期せずして得られた相愛数に興奮を隠しきれない。いや、落ちついて考えてみると、わたしたちは12–12相愛数とともに24–24相愛数を手に入れたことにも気づかされる。どういうことか?
こらは、それぞれババロス/ババリスの裏をとったものである。
なぜ、これらがおなじくレベル3の相愛力をもつのか。考えてみれば当然だろう。ババロスとU(裏)-ババロスの和は全格子になり、ババリスとU(裏)-ババリスの和は全格子になるのである。
むろん各格子数を何乗しても事情は変わらない。同様にポポリス/ボボトス、ポポリス/ポポトスについても裏をとることによって24–24相愛数を得ることができる。
ここにきて超格子体の底から、新たな幾何が浮上してきた。わたしたちは、ひじょうにスリリングな瞬間に立ち会っているのかもしれない。
次章で少し整理したい。