これまでにも異なる対称体同士で行われる奇妙なコミュニケーションというのをいくどか見たことがあった。
一例を挙げれば、
このような共鳴がなぜ起きるのか、そして共鳴の意味するところも、いまだ謎のままである。さて、ここにさらに輪をかけてふしぎな共鳴現象を紹介したい。今回、登場していただくのはこの対称体たちだ。
これまで見てきた対称体の中ではずばぬけて破天荒なかたちをしている。まず、それぞれ二つは互いに180度回転変換の関係にあることが見て取れるだろう。かれらの内部をそれぞれ切り離してみると、
もちろん、かれらは準対称体であるのだから、内部で共鳴しあっている。が、ここには超対称体が響かせるような強い共鳴力はない。せいぜい2乗どまりなのだ。
●ウパウパ/コポコポ型 1~2乗共鳴(アーの呼吸)
●パウパウ/ポコポコ型 1~2乗共鳴(アーの呼吸)
かれらがさらに強く共鳴しあうためにはパートナーを交換しなければならない。どういうことか?
このように組み合わせを変えてやると、かれらは3乗次元での深い共鳴ができるようになる。
●ウパウパ/ポコポコ型 1~3乗共鳴(アーの呼吸)
●パウパウ/コポコポ型 1~3乗共鳴(アーの呼吸)
つぎに超対称時計盤との対応を見てみる。ここでも共鳴しあうためにはパートナーの変更が必要になってくる。
そう、これはこれまで見てきたもののどれとも異なる。ペア化するのは自身の180度回転体。かれらは時計盤の中で2乗共鳴を実現する。特筆すべきはアーの呼吸においても、マーの呼吸においても、ということである。どうも両呼吸共鳴は準対称体に共通する現象らしい。
どうだろう。準対称体。なかなかに個性豊かである。心してかかろう。超格子体ではないからといって、けっして侮ってはならないということなのだ。わたしたちは対称体と向き合うにあたっては準対称体、超対称体を問わず、細心の注意を払って、最大限に耳をすませなくてはならない。